この楽譜もウィーン原典版です。 現在の改訂版とこの初版のものとはスラーの位置が違っています。 自然と曲そのものの雰囲気や特徴が変わりますね。
基本的にこの時代のスラーは、弦楽器の弓の方向性などを指示していたものとされていますから、言葉の”ひとかたまり”とでも言うべきものです。 なので、スラーの通りにわざわざ2拍目で途切れるように演奏する訳ではなく、 1小節ひとかたまりで拍子感を大切に感じたらいいと思います。
でも、根本的に原曲とは違う改訂版のスラー、そう、あの”しゃっくり”でもしているかのようなアーティキュレーションを生徒に必死で練習させているなんて。。。 ブルクミュラー先生は草葉の影で苦笑い、、、かも。
もっと凄いのは12番の「別れ」。 これはいくらなんでも凄すぎでしょう。
私が愕然としていた頃に出版されたのが、音友からの初版本に基づくNew Editionで、 春畑セロリ先生が解説をされている楽譜です。
長い間、従来の改訂版に慣れてしまっているので使いづらいかもしれませんが、 まず、見比べる所から始めてみませんか?
流れを変えるのは、私達街のピアノの先生ですから!
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